「本記事では、エフェクターの種類についてギター初心者の方でも必ず理解できるよう説明します。」
本ブログを書いている僕の経歴。
- ギター歴 14年
- エフェクター所有数 約200台、使用数 約5000台
- Twitterにてエフェクター情報を発信中
この記事を読めば、5分程でエフェクターの種類について理解できます!
エフェクターの種類の「結論」
歪系、モジュレーション系、フィルター系、ダイナミクス系、、、と言われても初心者の方には、なんのこっちゃ意味が全然わからないと思います。
初心者の方は「エフェクターを使っていく上で、一つひとつ原理から覚えないといけないんですか・・・?」と疑問に思っている方もいると思います。(実際に、このような質問してくる読者さんも数多くいます。)
しかし、結論としては、エフェクターの種類は感覚的になんとなーく理解すればまったく問題ないです。「この種類のエフェクターはこんな感じの音が出るんだったよなぁ。」というのがフワっとわかるだけでOKです。
現に私はプロのギタリストの方の音作りの相談に乗ったりしますが、彼らですら「モジュレーション系」や「ダイナミクス系」のエフェクターについてしっかり理解している人は少ないです。
「なんとなーく理解した」あとは、試奏したり動画見たりして、自分が出したい音に対する適切なエフェクターを選ぶことができるようになります。安心してください。
とりあえず下記の通り、「感覚的」に覚えてもらえれば、ギターを弾く上で全く問題ないです。
何度も言いますがなんとなく分かっただけでOKです。
以下では、各エフェクターの種類について、「具体的なエフェクターペダル」や「実際にそのエフェクターが使用されている曲」を紹介しながら少しだけ詳しく説明します♪
歪み系(音を歪ませる):オーバードライブ、ディストーション、ファズ
超初心者用説明:ギャーン!って鳴るもの
歪みは、ひずみと読みます。(ゆがみじゃないよ!)
ちなみに、オーバードライブ、ディストーション、ファズの違いに明確な定義はありません。仕組みも同じです。
感覚的に
・少し歪むのはオーバードライブ
・けっこう歪むのはディストーション
・めちゃくちゃ歪むのがファズ
という解釈でOKです。詳しくは【違いを10秒説明】オーバードライブvsディストーションvsファズ!をご覧ください。
オーバードライブ
・説明
歪みは弱いですが、温かみのある自然なサウンドです。J-ROCKが好きな方には非常に馴染みのある音ではないでしょうか。ちなみに世界初のオーバードライブエフェクターはBOSSの“OD-1”です。後継機種であるOD-3で現在も購入可能です。
・定番エフェクター
BOSSのBD-2やIbanezのTS9が定番。BD-2はプロミュージシャンの使用頻度も非常に高いです。TubescreamerはTS系というジャンルが生まれるほど多くのペダルの基礎となったエフェクターです。ちなみに私が初めて買ったエフェクターはBD-2で、10年経ちましたが、いまだに使ってます。
・サウンドイメージ
ディストーション
・説明
歪みエフェクターの代名詞。まさに 「ギャーン!」と鳴る攻撃的な歪みサウンドです。オーバードライブより荒々しく激しい歪みを得られます。ちなみに、distortion=歪みという意味なので、英語圏ではどの歪みエフェクターもディストーションと呼ぶ事があるので注意して下さい。
・定番エフェクター
procoのRAT2やBOSSのDS-1が定番。近年はSuhrのRiotも高い評価を得ています。数多くのディストーションペダルが存在するので是非お店でたくさんのディストーションを試奏してみて下さい。
・サウンドイメージ
モジュレーション系(音を揺らす):コーラス、フランジャー、フェイザー、トレモロ、ビブラート
超初心者用説明:揺れたり、ジェット音が出たりするもの
フェイザー
・説明
ファズと同様に歴史が深く、70年代から存在するエフェクター。音の位相(簡単にいうとタイミング)を人工的にズラすことで独特のシュワシュワとしたサウンドを作り出しています。フェイザーを強くかけて、(フランジャーで作るような)ジェット・サウンドを作ることも可能。
・定番エフェクター
MXRのPhase90が超定番。価格帯も筐体も色々なバリエーションがあるのでまずはPhase90を買うのがベター。ただノブが一つしかない(=一つの音しか出せない)ペダルではあるので、BOSSのPH-3などの多機能なフェイザーを選択するのもあり。
・サウンドイメージ
空間系(音を残響させる):ディレイ、リバーブ、ルーパー
超初心者用説明:カラオケのエコーと同じもの
ディレイ
・説明
山でヤッホー!と叫んだ時の「やまびこ効果」を人工的に作り出してくれるエフェクター。古くはテープレコーダーで録音した音をその場で繰り返し鳴らすことでその効果を再現していました。現在はデジタル機能が発達し多種多様なディレイサウンドが存在します。
・定番エフェクター
世界初のコンパクト・ディレイペダルの後継機種であるBOSSのDD-3やTC ELECTRONICのFlashbackが定番。多機能なマルチディレイエフェクターではLine6のDL4も定番です。ただ、技術の発達とともに多種多様なディレイペダルが販売されていますので、是非お店でたくさんのディレイを試奏してみて下さい。
・サウンドイメージ
リバーブ
・説明
カラオケのエコー機能やお風呂場で歌った時の残響と同じ、音の空間的な広がりを人工的に生み出すエフェクター。昔は実際に大きい部屋などで演奏したものを録音してリバーブ音を創り出していました。現在はデジタル機能が発達し多種多様なリバーブサウンドが存在します。
・定番エフェクター
TC ELECTRONICのHall of Fame ReverbやBOSSのRV-6が定番。お金に余裕のある方はstrymonのblueSkyはかなりおすすめです。ただし、多種多様なリバーブが販売されていますので、是非お店に行ってたくさん試奏してみて下さい。
・サウンドイメージ
フィルター系(周波数帯域を調節する):イコライザー、ワウ、オートワウ、ノイズゲート
超初心者用説明:ワウペダルだけ覚えれば◎
ピッチシフト系(音程を調節する):オクターバー、ピッチシフター、ワーミー
超初心者用説明:音程が変わるもの
ダイナミクス系(音圧を調節する):コンプレッサー
超初心者用説明:音の強弱が消えて平坦になるもの
コンプレッサー
・説明
その名の通り音を「圧縮」する効果を持ち、ピッキングによる音量の大小を揃えてくれたり、音の伸び(サスティン)を長くする効果を持つ。ムラのない伸びやかな音に修正してくれるため、適度に使えば誰でもギターが上手くなったかの様な錯覚を味わえますが、他のペダルに比べて変化が少ないため初心者には敬遠されがちなエフェクター。
・定番エフェクター
MXRのDynacompやXoticのSP Compressorが定番。ただし、購入を迷っている方はBEHRINGERやAnimals Pedalから安価なコンプレッサーも販売されていますのでそちらから試してみるのもいいでしょう!
・サウンドイメージ
ボリューム系(信号の強さを調節する):ボリュームペダル、ブースター
超初心者用説明:音量を変えるもの
最後に
エフェクターの種類によって「なんとなくこんな音が出るんだ!」と想像できるようになったでしょうか?
ここに記載していないマニアックなエフェクターもまだまだ存在しますが、ひとまずここに書いたことを覚えていただければ、楽器屋さんに行って店員さんとお話しする時に困ることはほとんどなくなるかと思います。
以上です。